印篆の将棋駒に挑戦!!
印篆の将棋駒に挑戦!! 史記や三国志の雰囲気を
戦いの再現を体感出来るか?
現在 あくまでも趣味の世界です。
文字は『印篆』と呼ばれる 篆書の仲間を採用
写真は、戦国時代の古璽印
古代 中国はそれぞれの都市国家によって様々な字形が
使われていましたが戦国7雄を統一した秦の始皇帝は
文字も統一し(小篆)文字文化の発展も生み それが
今の漢字の基礎となっています。
現在も印鑑に使用される文字は名残を残しています。
甲骨文字の匂い、始皇帝に匂いがします。
当社で私の書き下ろしの版下で印鑑やネーム印を作っています。
始皇帝の名は政。下の印影は「政」の字で小篆風の篆書です。
篆刻字林を参考に字形のバランスが命です。
なぜ 『印篆』を使ったか? ですが、祖父以来
印鑑屋というだけではありません。
ここで 小篆と印篆の違いですが
小篆
曲線が多く、水平、垂直の線を基本にしながらも斜めの線もあり、
線質に動きがあります。
印鑑だけでなく、篆刻にも使われます。
秦の始皇帝は従来あった大篆(だいてん)を整理して、
小篆を完成させました。美しい文字です。
印篆
印章に使う書体で、現在圧倒的に実印や銀行印に使われています。
小さな印面に文字を入れるため 主に直線、直角の線質で
元々篆書の字形が水平、垂直の線質が多いため 斜めの線は
少なくなっています。
上記写真のように、古代中国 春秋戦国、秦、漢の時代から印篆は
使われていたようです。
印篆は なんといっても 決められたサイズがある点。
限りある枠一杯目に大きく見せようと
デザインされます。
小篆の優美さに対して 印篆は 勢いや権威を
イメージさせる書体です。
古代中国 より官印に使用されているのが
そういった所以だと考えます。
書と違い、印鑑屋は文字を作るといった性格です。
そこで 戦う駒の性格 サイズからして
ふさわしいのは『印篆』という私の結論になりました。
特に『王』『玉』は、権威にふさわしい字形を考えました。
元来 将棋好き。しかも古代中国史、三国志狂、印鑑屋で
いつも書いている文字という 3拍子で やってみよう!!
ということで
今年 取りかかりました。
まず 彫刻の入門から。駒を彫るのは初心者。
駒木地や安いものから で 材質 イタヤカエデ
字入れは1コマ1駒手書きして 手彫り
一人一人顔が違う兵馬俑の如くです。
おそらく 一枚一枚 気分や手元 材質の削れ具合で
個性的なものが出来そうです。
駒裏 は 『金』の文字
成金は 『金』の文字に特に 字形を 歩 香 桂 銀と
篆書独特のバリエーションの多さから選択
また 迫力を出すため 各駒は1字にしました。
これは 原案策定のラフ書き
ここから一文字一文字 考えて 決定
膠やニスで目止めテストしながら
陣容が整う迄 まだ暇がかかりそうです。
平行して 柘材を調達します。
柘はいつも彫ってますので、段取り早いかも。
古代中国の旗印も篆書です。
強そうな駒が出来るかどうか?
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